「教室の風景」は、
こちらから!
生徒さんたちの成長の様子や、
日常生活での私の学びや気づきなどを書いています。
TEL 0721-54-3301
学習についてのご相談や、 子育てに関する悩みや不安など、 お気軽にお電話下さい。
無料体験いつでもOK! 事前にお電話下さい。 |
「スペースわん」で学ぶ中学生たちの中には、
小学校のプリントをやりつつ、同時並行で中学のプリントをやる子がいます。
割り算のプリントを一枚全部時間を計ってやり、
さらに方程式や因数分解や平方根のプリントを、何問か選んで時間を計らずにやる、というふうに。
小学生から続けていると、学年より先に進んだりして、
小学校までのプリントをクリアした上で中学のプリントをやりますが、
中学生で入会した生徒さんは、小学校のプリントよりも、中学の方が気になる...^^;
「中学生なら、中学のプリントだけやればいいんじゃない?」
「どうして、今さら小学校のプリントをやる必要があるの?」
と思われるかもしれませんね。
でも、この20年、
「小学校レベルの四則計算がスラスラできていない状態で、中学・高校の数学をやるのは大変!」
ということを痛感してきました。
「らくだメソッド」の小学校のプリントをクリアしてきた子は、
中学の数学にさほど苦労せず取り組めたと言います。
それでも、ほとんどの子が、
小学校のプリントの引き算筆算、割り算、約分、異分母の分数の足し算引き算で、
目安時間を大幅にオーバーしたり、ミスが何十個も出るという経験をしています。
この「大量のミス」やら「時間がなかなか縮まらないプリント」やらにぶつかると、
悔しくて泣いたり、やりたくないとダダをこねたり、ショックを受けたり・・・(^^;;
この「カベ」を乗り越えて初めて、「スラスラできる」計算力を手に入れるのです。
ところで、タイトルの「約分感覚」、「何のこと?」と思われるでしょうね。
まず、次の分数を、約分してみて下さい。
A) 6/8 = 10/ 20 = 22/33 =
B) 52/ 65 = 51/68 = 36/54 = 38/57= 42/ 63 =
AとBどちらが簡単かと問えば、おそらくほとんどの方が「A」と答えるでしょう。
「分母と分子の最大公約数」が見つけやすいですから。
「2」とか「10」とか「11」が比較的楽に見つかりますよね。
でも、Bの場合、この「分母と分子の最大公約数」が見つけにくい。
お時間のある方は挑戦してみて下さい(^^)
この「2つの数字に共通して割れる数」、
さらに「その中で最大の数」をパッと見つけ出すのが「約分感覚」。
これは、Bのように、分母と分子の数字にすぐに共通項が見つけにくい場合、かなり練習が必要です。 それ以前に、「割り算感覚」が必須です。
「何で割れるか」をパッと見つけるには、割り算がスラスラできないと無理。
この「割り算感覚」を身につけた上での「約分感覚」は、
思った以上に、数学を解く際に重要になってきます。
そこでここから、ちょっと中学の数学の世界へ・・・(^^)/
例えば、平方根の問題。
√50ー√32=
√12+√48ー√27=
といった問題を解く時、
4、9、16、25・・・という二乗の数字のうち、
どれで割れるかがスッと出てこないと、時間がかかります。
「50は25、32は16、12は4、48は 16、27は9で割れる」
ということがスッ と出てくると、
√50=√25×√2=5√2、
√32=√16×√2=4√2、
√12=√4×√3=2√3、
√48=√16×√3=4√3、
√27=√9×√3=3√3 が楽にできて、
√50ー√32=5√2ー4√2=√2、
√12+√48ー√27=2√3+4√3ー3√3 =3√3
という式と答えが導き出せます。
因数分解もしかり。
X²−20X+36 の場合、「かけて+36」 の組み合わせを瞬時にいくつか頭に浮かべ、
さらに、「たしてー20」にしなければなりません。
つまり、「36」が何で割れるかがパッと出て来る必要があります
(答えは、 (X-18)(X-2)です)。
また、方程式などで分数が絡む問題では、当然、通分や約分が必要になってきます。
つまり、「約分感覚」、そして「割り算感覚」をしっかり身につけているかどうかで、
数学の問題を解く際の負担が大きく変わってくるのです。
ですから、「らくだメソッド」のプリントは、
割り算と約分にかなり力が入れられています。
「割り算感覚」「約分感覚」を徹底的に磨くのです。
中学生が、数学が苦手だとか、思ったように点数が伸びない、
といった原因の一つが、この感覚が磨けていないこと。
やり方がわかっていても、正確にできずうっかりミスが多かったり、
スラスラできないので時間がかかり、他の問題をじっくり考える余裕がなくなったり。
割り算や約分以前に、足し算や引き算においても、
それらを「道具」として使えるまでしっかり練習することがどれだけできているか、疑問です。
だから、小学校高学年であろうが、中学生・高校生であろうが、大学生や大人であろうが、
まずは足し算にさかのぼって、その人が「道具」として使いこなせていない部分を探り、
きちんと使いこなせるようにしてから次に進むのが「らくだメソッド」。
そのために、一枚のプリントの問題数も多く、目安時間もかなりきつめに設定されています。
その分、クリアできれば、後が楽 (^ ^)v
「道具」を使いこなせると、自信もついていきます。
中学生のA君は、
前述のB)のような約分の問題が99問ある小4相当のプリント(目安7分)をやりつつ、
X²−20X+36 という問題が出てくる、中学の因数分解のプリ ントにも取り組んでいます。
すると、「36が何で割れるか」を小4のプリントでしっかりやっているので、
「かけて+36」の組み合わせが出てきやすくなっています。
もし、この約分の練習をしっかりやっていなかったら、
この因数分解を解くのにもっと時間がかかっていたでしょう。
そして、その前の引き算筆算や割り算を、何度もくり返しやってクリアしたからこそ、
この大事な「約分感覚」を磨くことができるのです。
この「約分感覚」、ブログに、コミュニ ケーションの問題とつなげて書いていますので、
こちらもご覧下さい(^o^)/