「教室の風景」は、
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生徒さんたちの成長の様子や、
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この時期になると時々、
「受験で忙しい?」と聞かれることがあります。
そんな時、ちょっと答えに窮します(^^;;
忙しいと言えば忙しいけれど、
おそらく他の塾のような忙しさではないからです。
受験に向けて特別講習をする、
といったことはしていませんので。
じゃあ、「スペースわん」は受験には無関係?
プリントは役に立たないの?
いえいえ、
「スペースわん通信」のバックナンバーを読んでいただけるとわかりますが、
みんなしっかり受験を乗り切る力をつけています(^ ^)V
(https://space-1.jimdo.com/スペースわん通信バックナンバー/)
受験を乗り切るには、
基礎学力がしっかりついていないと無理ですし、
普段から地道にコツコツやる必要もありますし、
何より、「自分で学ぶ力」が必要です。
その力なしに、受験の時だけ塾に頼っても、
受験を乗り切ることはできません。
受験に関連して、「スペースわん」の22年間で、
苦い思い出が一つあります。
もう20年近く前になりますが、
12月の終わりに中3の子が入会しました。
志望校に入りたい、
でも今のままでは無理、他の塾でも伸びない、
なのでお願いしたいと、親御さんから頼みこまれました。
中3の12月の終わりの入会、
しかも志望校はいわゆる進学校。
「らくだメソッド」のプリントで基礎からじっくり、という時間もなく、
進学校志望なら基礎はできているだろうということで、
「らくだ」のプリントはせずに、
問題集などを使って勉強することに。
実質2ヶ月半ほどしかなく、
教室に来る日は最大で週3日、
それも必ず3日来るとは限りません。
しかも、年末年始のお休みをはさんでいます。
そのわずかな日数で、その子が問題を解くのを見ていると、
できているつもりのことができていなかったりするのがだんだん見えてきます。
うっかりミスもある。
家での学習も不十分。
「らくだ」のプリントで基礎をしっかり積み上げ、
自分で学習する習慣をつけておく必要性を痛感しました。
結局、入試の結果の報告はありませんでした。
おそらく不合格だったからだろうと思いますが、
合格か不合格か、ということよりも、
「らくだ」で力がつく実感や、
「受験を通して学んだ!」という実感を
持ってもらえなかったことが残念でした。
この時から、どんな状況であれ、
「らくだ」のプリントをやることは必須ということを
かたくなに守るようにしています。
対照的なのが、2年前の中3生。
この子も入会したのが中3の12月でした。
「らくだ」のプリントで、
小1の足し算のまとめから始め、
クリアしたら次のまとめ、クリアしなかったら戻る、という形で、
まずは足し算引き算のつまずきを確認。
飛ばしたり戻ったりしながら、かけ算・割り算と進み、
同時並行で、中学のプリントを、苦手な所を選んでやりました。
1月の後半からは、さすがに焦って来たのか、
中学のプリントしかやらなくなりましたが、
それでも「自分でプリントをやる」わけです。
まずは、
正負の計算や文字式、一次方程式あたりの基本的な問題を
確実にできるようにしました。
そのうちに、
自分から進んで、「因数分解やる!」「平方根やる!」と言い出し、
どんどんできるようになっていきました!
「教えてもらう」「与えてもらう」のを待つのではなく、
自分にとって必要なことを自分で選んでやれるようになっていったのです。
結果、志望校に合格!
高校入学後もしばらく来ていて、
高校教材の2次関数や2次不等式のプリントを選んでやったりしていましたが、
「もう自分で勉強できる。でも、不安になったら戻りたい」
ということで、ただ今休会中(※)。
中3時に、数学で0点を取っていたのが、
高校では100点を取ったそうです(^ ^)V
短い期間であっても「らくだ」のプリントをやったことで、
やらなかった中3生と大きく違った点が二つ考えられます。
一つは、つまずきを発見し(=「できない」現実に向き合う)、
基礎をしっかり固め、うっかりミスを減らし、
点数を取るべき所で確実に取れるようになったこと。
もう一つは、
「自分で問題を解き、自分で答え合わせをし、自分で間違い直しをする」
という習慣がついて、
「自分で勉強できる」ようになったこと。
この二つが、受験において重要なのです。
※「スペースわん」では、いつでも戻れるように、全員「休会」扱いです。
一度入会金を納めていただくと、いつでも月謝のみで再開できます。
なので、小学校低学年の時に来ていて一旦休会した子が、
中学生になってから、
「まだ塾やってますか〜?」と電話してきて再度通い始める、
ということもあります。
体調など諸事情で、数ヶ月休会した後再開することはよくあることです。
今、受験を控えている生徒さんたちは、
もちろん「らくだ」のプリントをしながら、
それぞれ自分にとって必要なことをプラスして自分でやっています。
「スペースわん」にある問題集をすでに何冊も仕上げ、
さらに自分の苦手分野や、やるべき単元を選び、
自分で優先順位をつけてどんどんやっている子。
冬休みの宿題を先取りして早めにやり、
その後、志望校の過去問をやる予定の子。
以前、通信第28号
(https://space-1.jimdo.com/2016/10/19/教わる-よりも大切なこと/)
で紹介した通信生は、
大学受験に向けて、自分で勉強中!
どの子も、
自分で段取りをつけ、工夫し、対策を考えてやっています。
私は、受験対策の講習をするよりも、
今、受験を控えている生徒さんに役立つ問題集を選んだり、
質問に答えたり、
難しい問題を一緒に考えたりする方に時間をかけたい。
一方的に教えるのではなく、
本人が主体的に学ぶように関わりたい。
受け身で講習を受けるより、
生徒さん自身が、一問でも多く自分で問題を解き、
自分自身の頭を使って考え、間違え、間違い直しをする方が、
確実に力がつくのですから。
「受験で忙しい」のは、本人。
私の仕事は、
講習で忙しくなることではなく、
生徒さんたちが、「らくだ」をやり続けながら、
自分で受験対策・受験勉強ができるように関わることなのです。